進行胃癌である父のSOX療法 2クール目が2017年12月から始まった。
1クール目については、こちら。
1クール目に生じた問題として腎機能の低下があったため、2クール目もTS-1については減量で行なった。
また、腹水や足の浮腫についても1クール目の段階では反応性が乏しく、2クール目に合わせて腹水の直接的な除去が試みられた。
腹水についてはこちら。
目次
SOX療法 2クール目を始める前に
腹水穿刺
腹水穿刺(直接的な排水)については、腹水を減少させる上で非常に効果的であり、患者としてもその効果をすぐに実感できる。
そのため、患者としては”クセ”になってしまいがちだが、腹水の原因が解決していなければ腹水はすぐにまた溜まってしまう。
また、腹水にはアルブミンを中心とした血漿タンパク質が含まれるため、それを取り除くことで水分のコントロールが出来なくなり結果的にはさらなる腹水の増加に拍車をかけてしまうことになる。
そのため、これまで腹水を直接除去することについては極力避けてきたが、1クール目の最中にアルブミン製剤の投与を行ったこともあり、腹水穿刺してみることになった。
この時は、800 mlの腹水を排水した。
SOX療法 2クール目の概要
治療効果
父の活動性
2クール目の後半には自分一人で服を全て脱ぎ、シャワーを浴び、服を着れるようになった。
また、手すりにつかまりながらも病院内のコンビニまで買い物に出られるようにもなった。
とはいえ、コンビニから帰ってくると疲労困憊な状態ではあったが。
食事については、頑張って病院食の半分くらいは食べられるようになった。
腹水の状況
腹水が貯留する速度は遅くなってきており、2クール目開始の前に腹水を除去した後、腹水はあまり増えていないようだった。
血栓についての評価
父の癌発覚に先行した症状は静脈血栓による足の痛みだったが、この段階で初めてエコーで足の詳細な検査を行なった。
癌発覚に先行して生じた足の異常はこちら。
血栓の状態次第では非常に難しい治療になる可能性もあったが、血栓自体はしっかり固まっており、すぐに飛びそうなものではなかった。
2クール目の後半に血栓の治療を行なった。
副作用について
腎機能
1クール目のオキサリプラチン投与後に低下した腎機能だったが、2クール目の途中には正常レベルまで回復してきた。
吐き気
吐き気止めがよく効いているようで吐き気はなかったようだ。
倦怠感・疲労感
2クール目から、抗がん剤治療中はだるさや疲れといった倦怠感、疲労感を感じ始めたようで、ボーッとしていることが増えた。
抹消神経症状
また、この頃から手の指がつる症状が出始めており、オキサリプラチンによる抹消神経症状だと考えられた。
抹消神経症状は冷えによって誘発されやすいので、手を洗う時はお湯を使うこと、飲み物は常温や温かい物にすること、オキサリプラチン投与後数日は冷たい物に触らないこと、を父に教えた。
味覚の変化
味覚の変化も起きており、病院食についてもマズいといって口に運ばない物が出てきた一方で、アンパンやカリカリ梅といった甘い物や酸っぱい物を好むようになった。
その他
下痢ではなく、便秘が生じているようだった。
2クール目を終えて
ここまでずっと入院による治療を行ってきたが、年末年始にかけて一度退院することになった。